「今年の仕事の目標…何を書けば…」
今年の目標と言っても、同じような目標だと上司に注意されるかもしれませんよね。
仕事の目標は、ベーシック法を使えば簡単かつ具体的に作成できます。
本記事では、目標設定に役立つ仕事別の例文やベーシック法を使った目標の書き方を紹介。
- 仕事別の目標例文
- ベーシック法での目標設定の仕方
- スキル棚卸しの方法
例文や目標設定の方法をお伝えしますが、あなたのスキルの棚卸しも目標設定では必要です。
本記事を最後まで読めば具体的なスキルの棚卸し方法も分かります。
ぜひ最後までご覧ください。
仕事の今年の目標に設定するべき3つの要素
目標を立てるときは下記3つの要素を用いると良いです。
会社は「自主性を持って利益を生み出せる人材」を求めており「自分」「会社」「顧客」の3つの視点から目標を立てれば、ズレのない目標設定ができます。
また、厚生労働省は「企業が最も重要だと考える能力・スキル」という資料を出しており、参考にすればより良い目標設定ができます。
上記画像に記載されている内容を3つの要素で分解し、詳しく解説していきます。
自分のスキルアップになる目標
厚生労働省のデータにもあるように「スキル」を積極的に取得する目標は必須です。
- 終了試験
- 技能試験
- 国家試験
会社によっては年度初めに資格取得のスケジュールを計画させられます。
また、資格取得を昇格の条件にしている企業もありますので、資格取得は目標に設定すべきです。
会社に貢献できる目標
会社に貢献できる目標設定は、下記3つを参考に立てましょう。
会社に貢献できる目標とは、会社がどんな場面でも起用できる人材になることです。
- プロジェクトを進められるリーダーシップ
- 意見をうまくまとめられる協調性と協働力
- 資料の確認やプロジェクトの進行を任せられるマネジメント能力
上記のような人材を会社は常に求められており、それに近づく目標設定も必須です。
顧客に対する目標
顧客に対する目標も設定しておきましょう。コミュニケーション能力はもちろんですが、営業や接客スキルの向上を目指すと良いです。
顧客への目標を設定すると、会社の利益につながるだけでなく、自分自身のスキルアップにもつながります。
顧客に対する目標を設定すれば、会社から文句も言われず、自分に役立つ目標設定ができます。
今年の目標をベーシック法で仕事別に例文を紹介
ベーシック法とは、4つのステップで構成される最も基礎的な目標設定の方法です。
- 目標項目:自分が何をやりたいか(イメージ)を明確にする
- 達成基準:どのような結果が出せたら達成かを具体的に決める
- 期限設定:いつまでに達成するかを決める
- 達成計画:達成するために具体的に起こす行動を決める
このベーシック法を使用し、下記4つの観点から目標設定の例文をご紹介します。
- 向上・強化:現状をさらによくする
- 改善・解消:問題のある部分を改善・解消する
- 維持・持続:続けるのが難しいものを持続させる
- 創出・開発:新しく始める・創り上げる
仕事別に例文を作成しているので、ご自身の職種に合った例文をご覧になれます。
事務職の例文
自分のスキルアップになる目標:フォーマットの改善をし処理数を増やす(向上・強化)
自分のスキルアップになる目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | 新しい記入フォーマットを作成して効率化をはかる |
達成基準 | 前年度処理数300件⇨本年度目標数360件 |
期限設定 | 本年度末までに達成 |
達成計画 | 新規フォーマット構成案作成後 各部署に必要数配布する |
会社に貢献できる目標:発送書類の確認工程のマニュアルを作成する(改善・解消)
会社に貢献できる目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | 発送書類の誤送付を防ぐためのマニュアル作成 |
達成基準 | 本年度誤送付事故0件達成 |
期限設定 | 本年度末までに達成 |
達成計画 | マニュアル原案作成 常時実行とする |
顧客に対する目標:事務処理時間の削減(創出・開発)
顧客に対する目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | 顧客からの申し込み書類の確認手順の変更 |
達成基準 | 申し込み手続きから納品までの時間を2日短縮する |
期限設定 | 3ヶ月以内に手順見直し決済後施行 |
達成計画 | 現在の確認手順を2名で行い 受理日の内に処理する |
営業職の例文
自分のスキルアップになる目標:英語能力を上げる(向上・強化)
自分のスキルアップになる目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | 海外からの取引先が増化傾向 英語の対応ができるようになる |
達成基準 | TOEICスコア800点を目指す |
期限設定 | 本年度の試験日 ◯月 |
達成計画 | 社内英語研修に申し込む |
会社に貢献できる目標:後輩の指導にあたる(向上・強化)
会社に貢献できる目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | 後輩と同伴にて新規開拓 フィードバック検討 |
達成基準 | 新規契約月5件 |
期限設定 | 本年度末までに |
達成計画 | アポイント(電話にて)30件 ミーテーングにて事例検討週1回 |
顧客に対する目標:販売後のアフターケアに力を入れる(向上・強化)
顧客に対する目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | 顧客リピート率の引き上げ |
達成基準 | リピート率20%増 |
期限設定 | 本年度末まで |
達成計画 | 販売契約成立後1ヶ月以内のアフターフォロー 聞き取りを行う |
製造業の例文
自分のスキルアップの目標:熟練工からの指導を受けて技術の向上を目指す(向上・強化)
自分のスキルアップの目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | 難易度の高い機械の操作技術を習得する |
達成基準 | 操作技術習得にて生産量30%増 |
限定期間 | 本年度前期にて達成 |
達成計画 | 新年度初頭より研修開始する |
会社に貢献できる目標:作業事故を減らす(改善・解消)
会社に貢献できる目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | 不注意による作業事故の発生を0件にする |
達成基準 | 不良品発生率が0.02%以下 |
限定期間 | 本年度末まで |
達成計画 | 製品の部品配置を検討 取り違えを防ぐためチェック票で管理 |
顧客に対する目標:より良い製品のためデザイン部門との改善プロジェクト(創出・開発)
顧客に対する目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | 新製品開発のプロジェクトに参加する |
達成基準 | 新製品開発と製造ラインの手順書作成 |
限定期間 | 企画本年度8月までにその後生産工程の検討来年度末までに施行 |
達成計画 | 企画案の提示 素材検討会 週1回 |
接客業の例文
自分のスキルアップになる目標:サービス技能士資格取得を目指す(向上・強化)
自分のスキルアップになる目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | サービス技能士資格取得 |
達成基準 | サービス技能士2級資格試験合格 |
限定期間 | 本年度◯月資格試験 |
達成計画 | 社内研修制度に参加 |
会社に貢献できる目標:店舗の売上を伸ばす(継続・維持)
会社に貢献できる目標 | 具体例 |
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目標項目 | ホテル内レストランの売上18%増をキープする |
達成基準 | 前年度のリニューアル時売上増をキープする |
限定期間 | 本年度10月にて見直し |
達成計画 | 顧客に対してリニューアル1周年記念のDM発送 イベント企画 |
顧客に対する目標:来店回数を増やすためのポイントカードの企画する(創出・開発)
顧客に対する目標 | 具体例 |
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目標項目 | ポイントカードの作成をしてリピート率を上げる 食事券プレゼント |
達成基準 | リピート率16%増 |
限定期間 | 本年度末に統計をとる |
達成計画 | ポイントカードデザイン決定 企画会議月1回 |
医療・福祉業の例文
自分のスキルアップになる目標:院内の資格制度にチャレンジする(向上・強化)
自分のスキルアップになる目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | 院内資格制度にチャレンジする |
達成基準 | チーフ担当資格研修を修了する |
限定期間 | 本年度8月より10月まで受講 11月確認試験 |
達成計画 | 院内研修参加 自主学習の開始 |
会社に貢献できる目標:後輩指導のため勉強会を企画する(向上・強化)
会社に貢献できる目標 | 具体例 |
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目標項目 | 後輩の指導にあたり勉強会を企画運営する |
達成基準 | 年間4回の研修を企画する |
限定期間 | 本年度中に4回開催 |
達成計画 | 研修資料の作成 会場の確保 |
顧客に対する目標:待ち時間軽減のためのネット問診票を立ち上げる(創出・開発)
顧客に対する目標 | 具体例 |
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目標項目 | 待ち時間の軽減 受付から支払いまでの時間の短縮 ネット問診企画 |
達成基準 | 磁気診察券データによる集計結果参考に15%減を目指す |
限定期間 | 本年度末までに達成 |
達成計画 | ネットによる事前問診を取り入れる 関係業者とのミーティング |
工場職の例文
自分のスキルアップの目標:先輩から指導を受けて技術の向上を目指す(向上・強化)
自分のスキルアップの目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | 難易度の高い機械の操作技術を習得する |
達成基準 | 操作技術習得にて生産量30%増 |
限定期間 | 本年度前期にて達成 |
達成計画 | 新年度初頭より研修開始する |
会社に貢献できる目標:生産向上(改善・解消)
会社に貢献できる目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | 生産プロセスの効率化 |
達成基準 | 生産量を10%増やす |
限定期間 | 本年度末まで |
達成計画 | 不良品の割合を減らすための対応策を練る |
顧客に対する目標:作業効率をアップして納品期間を短縮する(創出・開発)
顧客に対する目標 | 具体例 |
---|---|
目標項目 | 納品までの期間を10%短縮 |
達成基準 | 各部署間の協力体制の強化 |
限定期間 | 本年度末まで |
達成計画 | 部署間の情報共有を仕組化 定期的なミーティング |
仕事の目標設定で役立つ3つのコツ
仕事の目標設定に役立つコツを知ると「具体的で達成しやすい目標」が設定できます。
仕事の目標設定で役立つ3つのコツはこちら。
本見出しを読んでもらえれば、数字を取り入れた具体的で現実的な目標設定ができます。
例文からあなたの目標にしてもらうために、ぜひ参考にしていただきたいです。
高すぎる目標を設定しない
高すぎる目標は下記の観点から設定するべきではありません。
- 上司に達成不可能な目標を立てていると判断される
- 達成できずにモチベーションが落ちる
- 目標が達成できなかったという成果結果にされる
無謀な目標を設定していると判断されるのは良くありませんし、成果が達成できなかったとという結果だけが残ります。
成績にも関係しますし、モチベーションにも関わります。
人生は、『できた』の積み重ね。自分が無理な目標設定をすると、挫折する可能性が高い。挫折しないギリギリの量や時間を意識する。これは誰かが設定してくれるのではなく、自分が決めるしかない。だからバランスの見直しも定期的に必要だよね。
— めぐみ|伝える力コーチ (@megumi_m_design) September 29, 2022
「できた」をたくさん積み重ねたほうが自信もつきます。
成績なども積み上がるので、目標は達成できるギリギリの目標を設定しましょう。
他人に設定されたものを目標にしない
他人に設定された目標を今年の目標として設定してはいけません。
その理由は下記のとおりです。
- 目標ではなくノルマになってしまう
- 達成することに集中してしまい他がおそろかになる
- 自分から進んで取り組めない
目標とノルマでは大きく意味合いが変わります。
自身を成長させるためには目標に取り組む姿勢と、強制のない環境での達成方法の思考が大切です。
上司へ頼るのは、方向性を定めるときの助言までにしておきましょう。
定量目標を取り入れる
目標を決めるときは数値や数量に落とし込みましょう。
達成できたのか、できていないのかをはっきりさせることができます。
例としてあげると下記のような感じです。
- 毎朝15分を情報収集に充てる
- 1日に5件新規営業をかける
- 売上を前年度より15%向上させる
数字で目標を設定するため目標が達成されたか、達成されなかったかがはっきりわかるメリットがあります。
しかし、数字ですべて判断されるためそのプロセスが評価されないことがデメリットです。
それでも「具体的な定量目標」は数値で定めているため、誰が見ても達成状況が変わりません。
仕事面で今年の目標が思いつかない時の対処法
仕事面で今年の目標が思いつかない時は、下記2つの方法がおすすめです。
- スキルの棚卸をする
- 外部サービスに頼ってみる
自分の現状を把握すれば、適切な目標設定ができます。
上司や会社は大体のあなたの能力を把握していますので、あなたが適切な目標設定をしていれば、上司に指摘を受ける可能性は低くなります。
「例文を見ても目標が思いつかない」という人は、ぜひ参考にしてください。
スキルの棚卸をする
スキルの棚卸をする方法は以下の通りです。
- 自分自身で経歴を振り返り書き出す
- 周りに人に自分の印象や能力について聞いてみる
- ジョブカードを作ってみる
スキルの棚卸しは、主観や客観的に判断できると良いです。
自分のスキルや実績などを書き出してみたり、仕事仲間から客観的な意見をもらうのがおすすめです。
また、ジョブカードのスキルチェックもおすすめです。
外部サービスを頼ってみる
外部サービスで具体的な分析をしたいなら、外部サービスに頼りましょう。
おすすめの外部サービスは、ミイダスが提供する「可能性診断」です。
- 市場価値がわかる
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今年の目標を仕事別に例文紹介:まとめ
今年の目標を仕事別に例文を紹介してきました。
ここに挙げた例文はあくまで一般的なものですので、ベーシック法を使用して目標を設定しましょう。
- 目標項目:自分が何をやりたいか(要素)を明確にする
- 達成基準:どのような結果が出せたら達成かを具体的に決める
- 期限設定:いつまでに達成するかを決める
- 達成計画:達成するために具体的に起こす行動を決める
目標のイメージはこちらを参考にしましょう。
- 向上・強化:現状をさらによくする
- 改善・解消:問題のある部分を改善・解消する
- 維持・持続:続けるのが難しいものを持続させる
- 創出・開発:新しく始める・創り上げる
目標設定の参考になれば幸いです。