「仕事でミスをしてしまったけど、上司に怒られるのが怖くて報告できない・・・」会社員であれば、一度は抱える悩みですよね。
仕事のミスを報告するのが怖くて、つい隠したくなる気持ちは誰しも持つでしょう。
- 気づかないふりでいいや
- いったん無視しよう
- 様子を見てから報告しよう
- しらばっくれ
しかしミスを気づかないふりや報告しなかったら、あなたに何もメリットは残りません。
隠してしまった罪悪感とリスクだけが、ずっと頭に残ってしまうのです。
仕事でミスして気づかないふりで逃げようとしているのであれば、本当にごまかしていいのかこの記事を読んで頭の中を整理してくださいね。
しらばっくれて、報告しなかった人の末路についてもまとめているので、本当に気づかないふりでいいのか考えてみましょう。
仕事のミス気づかないふりはあり?
本記事を読んでいるあなたは、仕事のミスをこのまま気づかないふりをしていいのか迷っていますよね。
結論を言えば、重大なミスおよび、気づかないふりを続けることで被害が拡大する恐れがあるミスは隠してはいけません。
逆に、自分だけの問題や同僚や会社に迷惑をかけないようなミスであれば、報告しないでそのまま流してしまっている人も多いと言えます。
まずは、この部分をしっかり認識して読み進めてください。
仕事のミス気づかないふりはやめとけ!
ミスしたのに気づかないふりを続けていたら、気が付いたときにはカバーするのが難しいくらい、会社に甚大な被害を出してしまう可能性があります。
また自分だけでなく、周囲の関係者に迷惑をかけて信頼も失いかねません。
- 関係者に迷惑がかかる
- 責任転嫁してしまう
- 取り返しがつかないミスに繋がる
- 上司・同僚の信頼をなくす
- 仕事を任せられなくなる
仕事のミスを気づかないふりをした際に起こり得る、5つのリスクについて解説します。
関係者に迷惑をかける
気づかないふりは、関係者に迷惑をかけてしまいます。
仕事は他社の方やお客様など、社外の関係者を相手にするときが多いですよね。
例えば携帯会社のある社員が、ミスをして電波障害を起こしてしまったとき、何が起こるでしょうか。
自社だけでなく多くのユーザーや仕事の関係者に迷惑がかかってしまいますよね。
例としては少々過激ですが、同じように仕事のミスも報告しないと、他者に多大な迷惑をかけてしまうのです。
責任転嫁してしまう
気づかないふりを続けると、他の同僚に責任転嫁していることになるでしょう。
仕事でミスをしてしまうと、怒られたり評価を落とされたくなかったりして、責任から逃げたくなりますよね。
責任から逃げるためにミスを報告しなかった結果、他の誰かを傷つけしまう最悪な結果につながります。
気づかないふりからの、責任転嫁で、上司や同僚から白い目で見られてしまうでしょう。
取り返しのつかないミスに繋がる
仕事のミスは、放っておくと取り返しのつかないミスに繋がります。
小さなミスでも、放置しておけば1つの大きな重大事故を招いてしまうからです。
「ハインリッヒの法則」をご存知でしょうか。
「同じ人間が起こした330件の災害のうち、1件は重い災害(死亡や手足の切断等の大事故のみではない。)があったとすると、29回の軽傷(応急手当だけですむかすり傷)、傷害のない事故(傷害や物損の可能性があるもの)を300回起こしている。」というもので、300回の無傷害事故の背後には数千の不安全行動や不安全状態があることも指摘しています。
1つの重大事故は、数々の小さなミスから始まっています。
ハインリッヒの法則はもともと建設現場や医療現場を想定された法則ですが、その他の業界でも法則は成り立ちます。
仕事のミスを報告しないでいると、いずれ取り返しのつかない重大事故に繋がってしまうのです。
上司・同僚の信頼をなくす
仕事のミスを報告しなかったのがバレると、上司や同僚からの信頼をなくしてしまいます。
もしミスを報告しなかったのがバレたら「ミスを報告せずに逃げようとした人」や「ミスを報告せずに迷惑をかけた人」とずっと思われてしまうでしょう。
自分の部下が仕事のミスを報告していなかったとしたら、あなたはどう思うでしょうか。
社内で信頼をなくしてしまうと、その後の業務にも支障が出てしまいます。
信頼をなくしてしまわないよう、ミスはできるだけ早めに報告するのがよいでしょう。
仕事を任せられなくなる
仕事のミスを報告せず気づかないふりをする人には仕事を安心して任せられません。
- 社外のクライアントに迷惑をかける
- 損失を与える可能性がある
- 信頼がない
職場であなたの印象は「ミスしたのにバックレた」人の認識が強く、居心地も最悪です。
たかが気づかないふりと思うかもしれませんが、リスクにしかならないため、本当に隠していいのか冷静になって考えてみましょう。
仕事のミスに気づかないふりを続けた人の末路
仕事のミス気づかないふりを続けた人の末路は以下の通りです。
- 嘘をつく罪悪感に耐えられない
- バレたときの恐怖から眠れなくなる
- 自分がダメ人間に思えてしまう
- バレないようにさらに嘘をつく
①罪悪感で仕事に集中できない
1つ目の理由は、仕事のミスを報告しなかった罪悪感で仕事に集中できなくなるからです。
そして仕事に集中できずにいると、またミスをしてしまいます。
さらに隠したいミスが増えて、どんどんあなたは追い込まれていきます。
罪悪感で仕事が手につかなくなる前に、ミスは早めに報告してスッキリしたいですね。
②バレたときの恐怖から眠れなくなる
2つ目の理由は、仕事のミスを報告しなかったのがバレたときを考えて眠れなくなるからです。
バレたときの恐怖は、仕事が終わって眠るときまで考えてしまうでしょう。
不安は人間に強いストレスを与え、ストレスは睡眠不足の要因です。
そして睡眠不足は仕事のミスを誘発します。
ミスの恐怖による睡眠不足→またミスをする→ミスの恐怖による睡眠不足→・・・のような地獄のループに陥るのです。
③自分がダメ人間に思えてしまう
気づかないふりを続けると、嘘をついてしまった自分がダメ人間に思えて自己肯定感も下がります。
やってはいけない行動をすると「自分はダメなやつだ・・・」と思い込んでしまいますよね。
ダメ人間だと考えるのは、自己肯定感の喪失と言い換えられます。
自己肯定感を失えば、主体的行動や挑戦ができなくなってしまい、無気力な人間になってしまうのです。
④噓に嘘を重ねる人になる
気づかないふりを続けるためには、他の嘘が必要な場面も出てくるため、正直しんどい状況になってきます。
嘘を隠すために、別の嘘を付くため、気持ちの面ではかなり辛くなってくるでしょう。
いつの間にか「嘘に嘘を重ねる人」になってしまうのです。
果たして本当にこの状況で、しれっと仕事ができるのか考えてくださいね。
仕事のミスは些細なことでも報告するべき?5つの判断基準
仕事のミスには報告するべきミスと、必ずしも報告の必要はないミスがあります。
しかしどんなミスを報告するべきか、しないべきかの判断は難しいですよね。
以下の5点が、報告するべきミスと報告しなくてもいいミスの判断基準です。それぞれ詳しく解説します。
- 誰にも迷惑をかけていないなら報告しなくてもいい
- クライアントや外部に迷惑をかけてしまうのであれば報告する
- 上司や同僚に迷惑をかけてしまうのであれば報告する
- 会社の損失に繋がっていれば報告する
- 判断が難しい場合は些細なミスも報告する
誰にも迷惑をかけていないならスルーでもいい
仕事のミスが誰にも迷惑をかけていなければ、報告の必要はないでしょう。
すべてのミスを事細かに報告されても、上司も仕事になりません。
もしもあなたが上司として、部下に資料のコピーを頼んだとしましょう。
その時に部下がミスを報告してきました。
多くの上司は管理職として毎日忙しく働いているので、何でもかんでも報告するのはむしろ迷惑です。
誰にも迷惑をかけておらず、自分で解決できるミスは流しましょう。
外部に迷惑をかけてしまうミスは隠さない
仕事のミスで、クライアントや外部に迷惑をかけてしまうのであれば隠さないでください。
- 商品の納期が間に合わない
- イベント会場の手配ができていない
- 発注ミス
あなたが気づかないふりを続けることで、上司の上司がお詫びしに行ったり、信頼関係が崩れて契約が破綻になるなど、いいことは何一つないでしょう。
それが本当は部下のミスで、気づかないふりをしていたことがバレたらあなたの立場はもちろん、直属の上司の立場も危うくなります。
クライアントや外部に迷惑のかかるミスは、相手や自社のお金の損失にも関わってくる重大な事案です。
重要ミスは隠さないが鉄則です。
上司や同僚に迷惑をかけてしまうミスは報告する
仕事のミスで上司や同僚に迷惑をかけてしまうのであれば気づかないふりはやめましょう。
仕事の多くは、上司の業務の一部だったり、同僚と共同で行なったりする業務が多いからです。
上司や同僚に迷惑をかけるミスは、以下のような事例が考えられます。
- クライアントやお客様を怒らせた
- 資料の提出期限に間に合わない
- 会議室の予約を忘れていた
どれも上司や同僚に迷惑をかけてしまうミスですね。
さらに会社で迷惑をかけてしまうミスは、気づかないふりを続けていても周囲は気が付ている可能性が高いです。
早めに報告すれば、上司や同僚から解決案や代替案を提案してもらえるため「やばい」と思っても逃げないようにしましょう。
会社の損失に繋がるミスは報告する
仕事のミスが会社の損失に繋がると場合は、早急に報告してください。
気づかないふりをしていると、最悪会社から訴えられるケースもあるからです。
例えば会社に損失に繋がるミスは、以下のような事例が考えられます。
- 契約の見積もりを間違えていた。
- 数量を間違えて商品を発注した。
- 契約を打ち切られそう
会社の損失とは、お金だけではありません。
クライアントやお客様からの信頼を失うのも、会社の損失にあたるので注意しましょう。
過去には見積もりミスにより、訴訟にまで発展したケースもあります。(参考:日経XTECH 積算ミスで現場乗り込む直前に契約解除、怒った建設会社が市を提訴)
判断が難しい場合は些細なミスも報告する
仕事のミスを報告するかどうか、判断が難しいときは些細なミスでも報告しましょう。
新入社員や若手のときは、どのミスを報告すればよいのか判断に迷うときがありますよね。
そんなときは些細なミスでも報告するようにしてください。
判断の結果、報告せずにあとから周囲に迷惑をかけたり、会社に損失を与えたりするよりマシですよね。
経験を積んでいけば、気づかないふりをで流していいミスは何か判断ができるようになります。
そのため、判断に迷ったときは、些細なミスでもまずは報告するようにしましょう。
ミスの気づかないふりはやめよう!しらばっくれない考え方
仕事のミス気づかないふりから、以下の5つの点を考えれば、行動に踏み切れるようになります。
- ミスを報告しなかったのがバレたときの方が怖い
- 相手を悲しい気持ちにさせる
- 信頼を取り戻せない
- ミスを認めれば次に生かせる
- 仕事のミスは誰でもするもの
ミスを報告しなかったのがバレたときの方が怖い
ミスをすぐに報告して怒られるより、嘘がバレたときの方がよっぽど怖いでしょう。
気づかないふりをしていたことがバレて、上司から呼び出された場合、何て言い訳するのかまで考えていますか
ミスの被害にもよりますが、弁明の余地はないと考えてください。
「ミスが怖くて嘘をつきました」と面と向かって言える自信がない人は、気づかないふりはおすすめできません。
例えばあなたが大事な会議の資料を作り忘れていたとします。
あなたは上司に作り忘れていたのを報告せず、会議当日になって資料を作っていないのがバレてしまいました。
すると上司はこう言うでしょう。
ミスでも怒られるし、ミスを隠していたのでも怒られるし、最悪ですね・・・
上司からの信頼も失って、今後の社会人生活にも支障が出てしまうでしょう。
ミスをすぐに報告すれば、上司から解決案や代替案を提案してもらえたり、少しの注意で終わったりするだけで済んだかもしれません。
バレたときを考えると、気づかないふりは相当メンタルが強くないと難しいでしょう。
怒りを通りこして悲しい気持ちにさせる
ミスを隠していたのがバレたとき、上司を怒らせると同時に、怒りを通りこして悲しませてしまうと考えてみましょう。
例えばあなたが上司で、部下を持っているとします。
ある日部下が、仕事で大きなミスをしたのを隠していたと判明しました。
信頼している人から裏切られるのは、非常に悲しい出来事です。
上司の信頼を裏切って悲しませるよりも、すぐにミスを報告して怒られる方がはるかにマシだと考えてみましょう。
信頼を取り戻すのが難しい
一度失った信用を取り戻すのは簡単ではないと考えてみましょう。
仕事のミスを報告しなかったのがバレると、上司や同僚、クライアントなどからの信頼を失ってしまいます。
例えば、恋人が浮気をしていて、その後恋人が謝ってきたとして、すぐに謝罪を受け入れて信頼できるでしょうか。
同じ考えが仕事にも当てはまって、ミスを報告しなかったのが原因で失った信頼は、取り戻すのが難しいのです。
信頼を失って会社にいるのが辛くなるか、ミスをすぐ報告して怒られるか、どちらがいい選択か考えてみましょう。
ミスを認めれば次に生かせる
ミスは隠すより、認めるようにすれば次に生かせると考えましょう。
ミスは隠してやり過ごすより、ミスを認めれば、次に同じミスをしなくなります。
ミスを次に活かすために、PDCAサイクルを意識して行動してみましょう。
Plan(計画)→Do(実施)→Check(評価)→Action(改善)を繰り返し行い、より良い業務を推進する手法のこと。
Plan(計画)、Do(実施)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取って名前が付けられています。
仕事のミスでは、以下のように考えられます。
-
STEP1Action:改善なぜミスをしたのか考える
-
STEP2Plan:計画同じミスをしないために、次からどう行動すべきか対策を考える
-
STEP3Do:実施次の業務で対策を実践する
-
STEP4Check:評価対策が有効だったかどうか考える
同じミスをしたら、STEP①~④を繰り返しましょう。
PDCAサイクルは、国の政策にも使われている手法で、国が効果を保証している優れた手法でもあります。(参考:平成28年度政策評価に関する統一研修(地方研修))
ぜひ、ミスを改善したいときに使ってくださいね。
仕事のミスをPDCAサイクルを使って減らせるように、ミスは隠すより認めて、次に生かした方が成長できるのです。
仕事のミスは誰でもするもの
仕事のミスは誰にでもあると考えてみましょう。
仕事のミスはあなた以外の全員が経験しています。
機会があれば、上司にこれまでしたミスの中で一番大きかったミスを聞いてみましょう。
きっと、とんでもないミスをしているでしょう。
会社員は、1つや2つの大きなミスをするもので、小さなミスともなれば数え切れないくらい経験しています。
そして仕事のミスは、ほとんどなんとかなると頭に入れておいてください。
以下の記事を参考にしてください。
ミスは誰にでもあって、なんとかなるものだと考えれば、報告する勇気も湧いてきますよ。
重要!気づかないふりでいいのか迷ったら
仕事のミスを気づかなふりでいいのか迷ったら、最終的に自分自身の心が隠蔽行為に耐えられるのかで判断しましょう。
気づかないふりとは、ミスしているのに気が付きつつもスルーするということです。
嘘をついているため、罪悪感に耐えられず逆に苦しくなる人は潔く最初から報告した方が楽になりますよ。
また、反対に同僚があなたと同じような立場になり、ミスしているのに気づかなふりで流そうとしていたら思いますか
大抵の人は「相談してくれたらよかったのに」と思うのではないでしょうか。
もし、信頼できる同僚が身近にいる人は、今の状況について話してみましょう。
あなたのミスを一緒にカバーするために動いてくれたり、話を聞いてくれるはずです。
ミスしたあなたは、隠すか隠さないかを考えるだけで頭がいっぱいになっているため、冷静に判断できる同僚や先輩に相談して正しい行動をとりましょう。
まとめ
この記事では、仕事でミスしたときに気づかないふりをしていいのか、について解説しました。
- 多くの人に迷惑がかかる
- 精神にもよくない
- さらにミスをしてしまう危険がある
- 誰にも迷惑をかけないミス以外はすべて報告する
- 報告するのが怖くても、考え方を変えれば行動できる
仕事のミスを報告して上司に怒られるのは一瞬ですが、報告しないで失った信頼や損失は、長期間あなたを苦しめます。
仕事のミスは誰にでもあります。
自分のミスをしっかり認めて、勇気を出して報告してみましょう。
報連相のポイントさえ知っておけば、スムーズにできるようになるので、怖くても挑戦してくださいね。
この記事を読んで、あなたが仕事のミスを報告するときに役立ててください。